草枕

山路を登りながら、こう考えた。
知に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。



日々、人と話すと角が立って、人の言うことに流されて、意地を通して孤立する。
明治の時代もいまも、さして変わりはない。

だから、小説「草枕」の主人公のように、そのような毎日の人界から一歩離れてみることはとても善いことだと思う。

通勤電車では、スマホとにらめっこして
職場では、あっという間に時間が過ぎ
帰宅したら嫁や子供とあれこれお喋りして
気がつけば、いつともなく抱えているモヤモヤしたものを解消できぬまま
携帯電話の充電器をスマホに差し込んで眠りにつく。

しかし、おれは何かを考えなければならないはずなのだ。




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