安い笑顔をふりまいて
「もっと笑ったら?」
同期に言われたことがある。
確かにムッツリしていては、後輩たちからも敬遠されてしまうし、客受けが悪いなあと思って、無理して笑う日々を続けたら、一月で疲れた。
笑顔の効果のほどは、やはりイマイチわからなかった。
ザ・ブルーハーツの名曲「ロクデナシ」を思い出す。
♪役立たずと罵られて
♪この馬鹿と人に言われて
♪要領よく演技できず
♪愛想笑いもつくれない
とはいえ、おれは役立たずと罵られてもいないし、このバカとも言われてはいないんであるが
要領よく演技できず、愛想笑いもつくれないのは、まぁ当たっている。
ひとまず、それで善いと思っている。
幸いにも、おれはエンジニアなので仕事の相手は目下、他人ではなく巨大なシステムなのであるから。
愛想笑いをしなくても、俺の書いたコードはチャンと正しく動いてくれる。