上を目指すのではなく、前に向かう

上を目指すのではなく、前へ向かう

何かの小説だか、エッセイにそんな事が書いてあった。
大学生の頃、この考え方に妙に共感した。
座右の銘と言うほどではないが、この言葉を友人たちにも吹聴(引用)していたことを覚えている。

今覚えば、若干恥ずかしいのであるが。。

それはさておき、この借り物の言葉は同年代の男たちからある程度の共感を得た。

しかし、少数の友人は

「意味わかんね。上を目指した方が良いじゃん。前へ向かうって、なんか謙虚じゃね?」

みたいなことを良い、俺をあざ笑ったものだ。

で、現在。

そもそも、上を目指すことと、前へ向かうこと、その意味というものは、一旦置いておくとして、この文章を思いついた人は何かを感じたから、この文章を考えたわけで、その時の心境はどのようなものであったのか? なんてことを思うようになった。

上を目指す、という表現から受けるイメージは、どこかハングリー精神だとか、他人を蹴落としていく!という印象を受ける。

前へ向かうというのは、それよりもやや謙虚な印象を受ける。「上り詰める!」という感じではなく、黙々と進んでいくという感じた。

しかし、競争がなければ本当の意味での成長はなく、仕事でなければ(対価がなければ)人は本気を出さないものだ。

などなど思考を積み重ねても
この文章を思いついた人の真意は不明だ。

というか、いまとなっては
「どうでもよいわい」と思っている俺がいる。

ハングリー精神も大事だし、謙虚さも大事だから。

「どっちもありだ」なんて考え方は
俺は基本的に大嫌いなのだが
とは言っても、光には粒子性と波動性があるように
何事も考え方は一つではないのだ。

という考え方をしちゃう時点で、たぶん、俺はもう、さほど若くないんだろうなあ。