おれがやるよ

今日の朝、先輩から
「おまえが作ったところ、ダメみたい」
と、言われた。

話を聞いていると確かにだめだった。ふむふむと聞いていると、

「この箇所はおまえが担当でしょ?(だから、おまえがなおしてね)」
と、言われたので

「そうです」
と、答えた。

まぁ、確かにその箇所は俺がメインで実装してるし、責任も感じてる、というか他の人に適当に直されるのは、確かに嫌なのだ。

下手に直されると、バグを埋め込んでしまうかもしれないし、慣れた人、その機能をよく知ってる人がやるのは当然だ。

よほど時間が無いとき以外は、これまでもじぶんでなおしてきたし、これからもそうしたいのだ。

夜にお客さんから電話が来て
「最新のソフトで試験してるんだけど、起動出来なくなることがあるから、ログを見てほしい」
と、言われた。

話を聞いていると、どうも自分はよくわからない。
「自分じゃよくわからないので、担当捕まえて、すぐにいきます」
と、お客さんに言った。

電話を切って、起動まわりを実装した先輩(最初の先輩とは別の人)の所へ相談しにいった。

事情を説明したが
「ふうん、そうなんだねえ」
と、言われた。
なにやら、別の仕事をやっている。

「お忙しそうですね。じゃあ、俺が見てきます」
と、言った。

お客さんは下の階のフロアにいるので、非常階段を下りながら
「起動まわりも、おれが面倒見ていこうかな」
と、思った。

お客さんの所へ行くと
「やっぱり、××さんが来たね」
と、笑われた。

照れて、笑ってしまった。
すこし、嬉しかった。

問題のログを見ると、原因がわかった。
来週にはなおせそうなレベルのバグだった。

今後は、起動まわりのバグについて
後者の先輩に相談するのはやめておこうと思った。
いつも忙しい人だし、よほどのことでないかぎりは邪魔してはいけない。

だから、おれがやるよ、ということにした。

首を突っ込めば、自分でも出来ることがある。
皆、等しく忙しいのだから
安易に人に頼らずに
なるべく今後は自分で実装した所でなくとも、自ら調べてやっていこう。

でも、自分が実装したところは
自分でなおしていきたい。。

こうやって、仕事が増えていくのだな……と
帰り道に、ふと思った。