大円団は、まだ遠い

ここニ、三日、先輩と喧嘩のような議論を重ねてきた。

正直、お互いウンザリしている節もあったが、今日になって気がついたこと。

散々言いたいことを言い合ったからか、お互いの知識レベルは同水準で、かつ、問題についてツーカーで話せるようになっている。

「もし、これがだめならあれをああして…」
「そうね。でも、あれをああするなら、これも考慮して」

あれ、これ、で互いの意図したことが伝わるようになっている。
不思議だ。

逆に互いを尊重?して、スマートに進めているチームはいまだに意識合わせがうまくいっておらず、締め切りに間に合いそうになさそうなのだ。
可哀想なのだが、今日えらい人に怒られていた。

「できない、は無い。できるために何をしたらいいのかを考えてくれ」

うーん。
正論だが、、もっと言い方はないものかと思ったり。

んで、俺たちのチームは結果として
喧嘩するほど議論してよかったのかもしれない。
イライラしたけれども。

ただ、まだ喧嘩腰は耐えない。

「…で、そんなこと原因が手が止まっている理由なのはなんでなんすか?」
「それはあの人がやるのに、なんで君がやってるの?」
「疑問があるなら、吐き出して下さいよ」
「設計を理解した上で言ってるの?」

などなど、若干とんがった、ぴりっとした会話が延々と続く。

まぁ、いい。
まずは、今週中に仕上げなければ。
このシステムを使う人たちのために頑張るのだ。

大円団は、まだ遠い。