「はい」先行

仕事では何かにつけ「はい」先行で、やってる。

「仕事やっといて」
「はい」

「~なんだけど」
「はい」

「少しお時間よろしいでしょうか(後輩)」
「超ヒマ」


で、このやりかたで損はたくさんしてる、、たぶん。
断りたいときでも、つい「はい」といってしまうからだ。

でも、自分が新人の頃、わからないことを先輩に聞きまくったとき、その先輩から「忙しいから後で」と言われたことは、ほとんどない。

つまり、その先輩のようになりたいわけだ。
だから、ムリしてでも「はい」といおうと心掛けていたら、いつしか「はい」先行になっていた。

この癖は良いことのように思えるが、悪いこともあって、お客さんに「はい」っていっちゃうと、なかなか取り消せない。安請け合いしてしまう癖がついた。

この前もお客とのミーティングで、作業の見積もりを出したが、「スケジュール短くできませんか?」「はい」といってしまったおかげで、色々と面倒なことになった。

すると、今の先輩(課長)が

「スケジュールの線を短くする、お絵描きはできますけど、できない画を描いて困るのは、そちらではないでしょうか? だからこそ~」などと言ったもんだ。

タメになるなあ、その言い方、と感心してしまった。

この業界で働く人たちは、全体的に「いいえ」先行だ。
悪いことのように思えるが、それは違う。
仕事に責任を持って取り組める作業量ってのがあるので
ある意味プロフェッショナルな姿勢だ。
気安く引き受けて、すでにある仕事をおろそかにしてはいけないということだ。

だから、「いいえ」先行も、すべてといわずも、幾分か、見習わねばと思っている。

たぶん、「はい」先行も、「いいえ」先行も、どちらがよいとか
そういう善し悪しでなく、
仕事に取り組む人それぞれの
「タイプ」みたいなものなんだなぁと思う。

おれは「はい」先行だ。
良きにつけ、悪しきにつけ。